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Ikenohata Ginkawaten: A Quiet Mastery of Leather

池之端銀革店:静かな革づくりの美学

静かな日本の革工芸

池之端銀革店 — Crampウォレットコレクション

池之端銀革店:静かな革づくりの美学

東京・池之端の歴史ある職人の街から生まれた、静かで誠実な革づくり。

池之端銀革店のものづくりは、大きなロゴで主張するものではありません。
素材が語る背景、そして道具の重みを知る手仕事によって、その魅力が少しずつ伝わっていきます。

今週の特集では、池之端銀革店Crampシリーズに注目し、TagSthxで新たに取り扱いを開始したウォレットコレクションをご紹介します。

大量生産が当たり前になり、ものが短いサイクルで消費されていく時代において、池之端銀革店の製品は、長く使うことを前提とした確かな存在感を持っています。

一つひとつの製品は、素材選び、裁断、手作業による丁寧な仕上げを経てつくられています。
そこには、機械だけでは再現できない価値があります。

Italian Shrinkレザー(イタリアンシュリンクレザー)Puebloレザー(プエブロレザー)UK Bridleレザー(ユーケーブライドルレザー)
それぞれ異なる個性を持つ革が、日常の使いやすさと洗練されたデザインを両立する財布へと仕立てられています。

これらは、ショーケースの中で強く目を引くための製品ではありません。
手に取り、使い込み、日々をともにする中で、少しずつ本当の良さが表れてくる道具です。

使うほどに革は深みを増し、艶や風合いが育っていきます。
それは、持ち主の暮らしのリズムを静かに映し出す変化でもあります。

過剰に飾るのではなく、日々の暮らしを支えるためのクラフト。
その考え方は、日本の革文化の中心にある美意識であり、TagSthxが大切にしている “Use, rather than be used” という姿勢にも通じています。


池之端の精神:作り手と使い手をつなぐもの

製品を理解するには、まずその背景にある場所を知る必要があります。

池之端銀革店は、東京・台東区を拠点とする革製品ブランド。
台東区は、古くから職人やものづくりの文化が息づく地域。

渋谷のような華やかな街の光から少し離れた場所で、池之端銀革店は地に足のついた誠実なものづくりを続けています。

代表的なラインであるCrampは、ベルトに欠かせない金具である「鎹(かすがい)」をモチーフにしています。
作り手と使い手をつなぐという考え方を大切にするブランドにふさわしい名前です。

その製品には、日々の通勤や旅にも耐えられる、しっかりとした構造の安心感があります。

池之端銀革店の工房は、単にパーツを組み立てる場所ではありません。
素材の個性を読み取り、それぞれが最も美しく機能する形へと整えていく場所です。

ダブルフラップウォレットの建築的な構造や、コンパクトなコインケースの効率的な設計には、日本らしいデザイン思想が表れています。
必要な機能を小さなかたちの中に収めながら、素材そのものの表情や温かみを損なわない。
そこに、池之端銀革店らしさがあります。


三つの質感:厳選されたレザー

TagSthxでは、財布の魅力は、それを形づくる革に宿ると考えています。

池之端銀革店の新しいコレクションでは、異なる個性を持つ三つのレザーが使われ、それぞれに、手触りの違いと、使い込むことで育つ表情があります。


Italian Shrinkレザー(イタリアンシュリンクレザー):やわらかく寄り添う革

トスカーナ産の植物タンニンなめし牛革であるItalian Shrinkレザーは、きめ細かなシボ感が特徴です。

Italian Shrinkレザーを使ったCrampウォレットを手に取ると、まず感じるのはそのしなやかさです。

なめしの工程でオイルをたっぷりと含ませているため、耐久性だけでなく、革の内部でオイルが動くことによるプルアップ効果も楽しめます。
折り曲げたり使い込んだりするたびに革の表情がわずかに変化し、手のひらの中で温かみのある存在感を見せてくれます。

また、天然のオイルが時間とともに表面へとなじんでいくため、過度なお手入れをしなくても、使うほどに深く艶のある表情へと育っていきます。

Cr-158 Double Flap Walletのような構造的なデザインにも、Italian Shrinkレザーはやわらかな印象を添えてくれます。
建築的なラインに、地中海の革らしい温かみが加わるような素材です。


Puebloレザー(プエブロレザー):劇的に変化する革

革の変化をしっかり楽しみたい方にとって、Puebloレザーはとても魅力的な素材です。

Puebloレザーは、イタリアの名門タンナーであるBadalassi Carlo(バダラッシィ・カルロ)社によって、伝統的なバケッタ製法でつくられています。

使い始めは、マットで少し素朴な印象があります。
表面は真鍮ブラシであえて毛羽立たせるように仕上げられており、日本の和紙を思わせるような独特の質感があります。

毎日使ううちに、表面の繊維が少しずつ寝ていき、革の内側に含まれたオイルが表面へと浮かび上がります。
その変化はとても印象的です。

マットだった表情は、やがてガラスのような艶を帯び、色味もぐっと深まっていきます。

Puebloレザーの財布は、まるで日記のような存在です。
触れた回数や持ち方に応じて、色が深まり、表面がなめらかになり、その人だけの表情へと育っていきます。


UK Bridleレザー(ユーケーブライドルレザー):強さを受け継ぐ革

Italian Shrinkレザーがやわらかさや情緒を感じさせる革だとすれば、UK Bridleレザーは、静かな強さを持つ革です。

長い歴史を持つ英国のタンナーによってなめされたBridleレザーは、もともと馬具のために開発された素材です。
手綱や鞍のように、大きな負荷に耐えることが求められる道具に使われてきました。

Bridleレザーの特徴のひとつが、表面に現れる白い粉のようなブルームです。
これは欠点ではありません。
革の繊維の奥深くまで染み込ませたワックスや油分が表面に出てきたもので、耐久性や耐候性を高めるための証でもあります。

使い始めはしっかりと硬さがあり、構造的な印象を持っています。
UK Bridleレザーを使ったCrampウォレットには、手にしたときの頼もしさがあります。

使い込むうちにブルームは自然になじみ、革本来の銀面と、品のある艶が現れていきます。
その変化には、英国らしい伝統と落ち着きが感じられます。


知的な設計:Crampらしさ

素材はヨーロッパの革でありながら、その設計には日本らしさがはっきりと表れています。

池之端銀革店が得意とするのは、現代の財布に求められる課題への答えです。
つまり、できるだけコンパクトに持ちながら、必要な収納力はきちんと確保すること。

たとえば、Cramp クランプ|イタリアンシュリンクレザー ダブルフラップ二つ折りウォレット

この財布は、独自の二層構造によって、カードや紙幣を見せることなく、小銭入れだけにアクセスできます。
ちょっとした支払いの場面で使いやすい、よく考えられた仕様です。

小銭入れは、ヨーロッパのギャルソンウォレットから着想を得たボックス型。
大きく開くため、中身が見やすく、必要な硬貨をすぐに取り出せます。

コンパクトなサイズでありながら、札入れと8つのカードスロットを備えています。
そのうち2つは隠しカードポケットです。

それでいて全体の厚みは抑えられており、ジャケットのポケットや小さなスリングバッグにもすっきり収まります。



旅の相棒を選ぶように

財布を選ぶことは、ただ持ち物を収める道具を選ぶことではありません。
毎日手に取り、時間をかけて自分になじんでいく相棒を選ぶことでもあります。

  • すぐに手になじむやわらかさと、触れたときの温かみを大切にしたい方には、Italian Shrinkレザー(イタリアンシュリンクレザー)
  • 目に見える経年変化や、劇的に変わっていく表情を楽しみたい方には、Puebloレザー(プエブロレザー)
  • しっかりとした構造、ほどよい硬さ、長く使える耐久性を重視する方には、UK Bridleレザー(ユーケーブライドルレザー)

それぞれの革には、時間と使い方によって育つ、異なる魅力があります。


Use, Rather Than Be Used
使われるのではなく、使いこなす

ファストファッションが当たり前になった時代において、池之端銀革店の財布は、流れに流されない軸のような存在です。

留め具が閉まる小さな音。
植物タンニンなめしの革が持つ香り。
毎日の使用によって、少しずつなめらかになっていくシボの表情。

そうした細部に目を向けることで、ものを持つ時間は少し豊かになります。

池之端銀革店の財布は、使うためにつくられています。
大切にしまい込むのではなく、日々の外出に連れていくこと。
手の油分を受け止め、鞄の中で時間を重ね、生活の中で少しずつ変化していくこと。

新品の完璧さは、使うほどに少しずつ薄れていきます。
その代わりに得られるのは、もっと価値のあるものです。

その人だけの風合いです。

TagSthxで、池之端銀革店のコレクションをご覧ください。
これから何年も続く、革との付き合いを始めてみませんか。