HERZの革製品は、植物タンニンで鞣されたナチュラルレザーを使用し、化学的な加工を最小限に抑えて仕立てられています。ひとつひとつが個性を持ち、時間とともに美しく経年変化していくのが魅力です。
革製品を長くご愛用いただくために、以下の点をご確認ください。
1. 素材が持つ個性について
HERZのレザーは、シワや傷、色ムラといった天然の風合いをそのまま残しています。これらは欠点ではなく、本革ならではの証。
製品ごとの個性や高品質を物語る、魅力のひとつです。
トラ模様(Tiger Marks) ![]() |
革の天然のシワや模様革はひとつひとつ風合いや色味が異なり、シワや傷、毛穴などが見られることがあります。 首まわりや肩、背中など、革が動きやすくシワが出やすい部位には、縞模様のような筋が現れることがあります。
|
![]() |
染み・色ムラについて同じモデル・同じ色の商品であっても、革の個体差や染料の浸透具合により、色合いに微妙な違いが生じることがあります。 |
![]() |
革特有のにおいについてHERZでは、環境に配慮した植物タンニンなめしの本革を使用しています。 この香りは、使い込むうちに少しずつ和らいでいきますが、完全に消えることはありません。 |
![]() |
革の繊維(床面の毛羽立ち)について
HERZの製品は裏地を使用せず、革の自然な裏面(床面)をそのまま活かしています。 しかし、使い続けるうちに自然と馴染み、毛羽立ちも落ち着いていきます。 |
2. 裏地を使わない——意図的なデザイン選択
HERZでは、バッグやアクセサリー類に化学繊維の裏地をあえて使用していません。
そこには明確な理由があります。
- 素材の誠実さ(Authenticity):
表も裏も「本物の革」の質感をそのまま楽しめる - 通気性と軽さ(Breathability & Weight):
裏地がないことで軽量かつ通気性が良く、革本来の呼吸を妨げません - シンプルで修理しやすい構造(Simplicity & Repairability):
単一素材のため、将来的なメンテナンスや修理がしやすく、長く使えます
※注意:裏地がないことで本革の魅力を最大限に感じていただけますが、繊細なものを収納する際は、インナーポーチやオーガナイザーの併用をおすすめします。
3. 色移りと衣類への配慮について
色移りの可能性について:
植物タンニンによる自然な染色を施しているため、摩擦や湿気などの影響により革の色が衣類に移る可能性があります。
特に、強くこすれたり、雨や汗などで革が湿った状態では色移りが起こりやすくなります。
ご使用時の注意点:
- 明るい色の衣類を着用する際はご注意ください。
- 雨天時や汗をかきやすいシーンでは特に注意が必要です。
湿気によって、革からの色移りが起こりやすくなります。
4. 革の柔らかさと形状の変化について
自然な柔らかさの変化について:
革は使い続けるうちに徐々に柔らかくなり、使用する人のクセや使い方に合わせて、形や質感が変化していきます。
ご使用時の注意点:
- 使い始めには、革が少し硬く感じられる場合がありますが、徐々にしなやかに馴染んでいきます。
- こうした変化は、革製品が自然に育っていく過程であり、一つひとつの製品に唯一無二の個性を与える要素でもあります。
5. 伝統的なレザー構造について
HERZでは、長年培われてきた日本の伝統的な革製品づくりの技術を活かし、機能性・美しさ・素材の正直さを大切に、すべての製品を手作業で仕立てています。
HERZならではの構造の特長と、その上でご理解いただきたい点をご紹介します。
シンプルで誠実なつくり
ご使用時の注意点:
- 裏地や芯材を使わず、1枚革で仕立てられています。
- 持ち手・ストラップ・接合部などの負荷がかかる箇所は、強度を高めるために補強されています。
素材と技術に誠実なディテール
![]() |
縫製の跡・針穴について 内側の縫い目などに、小さな針穴が見られることがあります。 |
![]() |
成形時のシワについて 製品を最終工程で表に返す際に、シワが生じることがあります。 |
![]() |
小さなへこみ 製作中にパーツを仮固定するための道具やピンによって、微細な圧痕が残ることがあります。 |
F機能的なデザイン要素について
![]() |
パイピング仕上げの縫い目 |
![]() |
革の個体差による違い |
![]() |
漉き加工の跡
|
![]() |
補強された底面の構造 |